▼過去のコラム
第2章:ドラゴンテイルとヘッドについて
第3章:ブラックムーン・リリス 〜隠された欲望と無意識のタブー〜
「ブラックムーン・リリス」とは、ネイタルチャート(出生図:あなたが生まれた瞬間の天体配置図)における<抑圧された本能の解放>と<清濁併せ呑む真の自己統合>を促す重要な感受点です。
※無料のホロスコープ作成サイトや「リリス 調べ方」で確認できるので、その星座とハウスをご確認ください。
その感受点(にある星座とハウス)は、
あなたが社会的な理性や道徳の陰に隠してきた「欲望」「タブー」「コンプレックス」といった心の影を見せてくれます。
その<心の影>と向き合い、受け入れることで人間としての圧倒的な魅力と深い自己肯定感を得られる、
という視点から今回、このミステリアスで強烈な引力を持つリリスの正体と、その活かし方について解説していきたいと思います。
ブラックムーン・リリスとは何か
ブラックムーン・リリスとは、実際の天体ではなく、西洋占星術における私たちの心の最も深淵にある無意識の領域を示す計算上のポイントです。
月の楕円軌道の中で、地球から最も遠ざかる遠地点を指しています。
占星術で、月は「感情」や「本能」「無意識」を象徴し、地球は「現実社会」や「理性」を象徴します。
つまり、月が地球から最も遠く離れるリリスの地点は、<現実の理性の光が最も届きにくい、手付かずの感情や本能の置き場所>と解釈します。
社会的な枠組みから外れた、人間の原始的で純粋なエネルギーが蓄積されている場所、それがブラックムーン・リリスというわけです。
抑圧された本能とコンプレックス
そんなリリスの領域は、私たちが社会を生きる上で無意識に封印してきた強烈な欲望や嫉妬、そして深いコンプレックスを表しています。
人間は、社会の中で他者と円滑な関係を築くために、「これはタブーである」「はしたない」「道徳的ではない」として、本能的な欲求を心の奥底に押し込めていることがあります。
誰の中にも、ドロドロとした独占欲や性的な衝動、他者を蹴落としてでも優位に立ちたいというエゴイズム、あるいは社会規範に反するような隠れた願望が存在しているのではないでしょうか。
しかし、これらの「影」を見ないふりをして完全に抑圧し続けると、自分の中で大きな亀裂が生じてしまう可能性も…。
というのも、無意識下に押し込められたエネルギーは消滅するわけではなく、マグマのように鬱積していくからです。
そして、ふとした瞬間に理性のタガが外れ、破壊的な行動や、依存症、不本意な人間関係のトラブル(例えば、無意識のうちに危険な相手を好きになってしまうなど)として、暴走しながら噴出してしまうのです。
星座別:ブラックムーン・リリスのキーワード
星座別にまとめたので、リリスの星座を確認してみてください。
(コンプレックス(弱み) / 欲求 / タブー(暴走しやすい面)の順)
♈牡羊座
自分の弱さ・敗北への恐怖 / 絶対的な勝利・衝動の解放 / 制御不能な怒り・破壊的な攻撃性
♉牡牛座
物質的欠乏感・肉体的劣等感 / 絶対的な安定・官能的快楽 / 異常な独占欲・変化の拒絶
♊双子座
知性への不信・言葉の壁 / 情報の把握・言葉での支配 / 嘘や裏切り・軽薄な二面性
♋蟹座
拒絶される恐怖・孤独への不安 / 無条件の保護・過剰な一体感 / 感情的な脅迫・過依存
♌獅子座
無視される恐怖・自己表現の恥 / 絶対的な賞賛・自分が主役 / 過剰な自己顕示・傲慢と虚栄心
♍乙女座
不完全さへの恐怖・汚れる嫌悪 / 完璧なコントロール・批判 / 強迫観念・冷酷な他者排除
♎天秤座
孤独への恐怖・不調和への過敏 / 理想的な関係・他者を通じた自己肯定 / 偽りの調和・相手への依存
♏蠍座
裏切りへの恐怖・性のトラウマ / 絶対的な支配・境界線の消滅 / 強烈な嫉妬・執念深さと復讐心
♐射手座
平凡さへの恐怖・思想の偏り / 自由の謳歌・精神的優位性 / 独善的な狂信・無責任な現実逃避
♑山羊座
無能さへの恐怖・権威への劣等感 / 絶対的な権力・社会的な頂点 / 冷徹な野心・感情の完全な抹殺
♒水瓶座
凡人への恐怖・集団への埋没 / 異端児であること・反逆 / 冷酷な個人主義・感情の拒絶
♓魚座
境界線の喪失・自己犠牲の罠 / 救済されたい願い・絶対的な陶酔 / 依存症・被害者意識
魅力的で抗えない引力
とは言え、リリスは負の側面ばかりではありません。
他者を強烈に惹きつけるミステリアスな色気や、カリスマ的な魅力の源泉でもあるのです。
人間が本来持っている「生命力」や「隠された本能」には、表面的な美しさや理性的な正しさでは抗えないほどの強烈な引力が備わっています。
例えばどこか影があり、危険な香りのする人、あるいはタブーを恐れず自己を貫く人に、人は本能的に魅了されることがあるでしょう。
そんな自分でも制御しにくい「どうしても惹かれてしまうもの」や「理屈を超えて執着してしまう対象」もリリスは示してくれているのです。
リリスが強い位置にある人や、リリスの力を無意識に発揮している人は、他者の心の奥底にある欲望を刺激し、魔性とも言える魅力で周囲を虜にします。
人間の持つ「毒」であり、同時に「魅惑のスパイス」なのですね。
日常での活かし方
そんな私たちがそれぞれもっているリリスのテーマを、日常で活かすための最善の方法は、自分の「影」を否定せず、安全な枠組みの中で解放していくことです。
抑圧されたエネルギーにも向き合い、
「私の内側には秘めている大きな欲望やタブーがあるのだ」と認めることが、心の暴走を防ぎ、そのエネルギーをポジティブな魅力へと反転させる手段となります。
具体的な解放の方法としては、リリスの欲求を現実の人間関係にそのままぶつけず、安全な領域で発散させること。
例えば、
・ 芸術表現や創作活動(小説、絵画、音楽、ダンスなど)を通じてタブーを描き出す。
・ 没頭できるディープな趣味を持つ。
・ 誰にも迷惑をかけないプライベートな空間で、その欲求(特定の嗜好や空想など)を存分に満たしてあげる。
・・・など、「自分の中のタブー」をゆるし、清濁併せのむことができたとき、人は他者の目や社会の評価に縛られない「真の自己肯定感」を得ることができるはずです。
魂の底から湧き上がる圧倒的な生命力を取り戻すために、<リリスの解放>が必要となると言えるでしょう。
<監修:音道心芯>










