【算命学・十二大従星⑥】最強の安定感を持つ「天禄星」(てんろくせい) ~豊富な経験と知恵を蓄える壮年の星~

 

前回は、情熱的な「天南星」(てんなんせい)について解説しました。今回は、人生の中で最も安定し、力が充実する「壮年(働き盛りの大人)の時代」を象徴する「天禄星(てんろくせい)」の、堅実さと安定した強さに迫ります。

 

 

 

◇「天禄星」ってどんな星?

 

天禄星は、十二大従星の中でトップから2番目に強いエネルギーを持つ星です。これは、社会的な経験を積み、自分の力量をわきまえた上で、現実的かつ堅実に生きていく「壮年」の状態を表しています。最大の特徴は、「安定」と「堅実」。無謀な挑戦はせず、着実に努力を積み重ね、自分の居場所を確固たるものにする才能を持っています。

 

 

 

◇「天禄星」の人はどんな性格の持ち主?

 

天禄星を持つ人は、その「壮年」の特性から、以下のような落ち着いた性格を持ちます。

 

石橋を叩いて渡る慎重派:

常に冷静で、物事をじっくりと観察し、リスクを徹底的に避けます。行動のテンポはゆっくりですが、その用心深さのおかげで失敗は少ないでしょう。

 

努力を継続できる粘り強さ:

一度決めたことは、時間をかけても着実にやり遂げる忍耐力と粘り強さがあります。特に「一芸に秀でる」傾向があり、一つの道を極め、スペシャリストとして頭角を現します。

 

保守的で現実主義:

夢やロマンよりも「現実的にどうか」を最優先します。保守的な考え方を持つため、急な変化や新しい環境にはやや弱く、安定した環境を好みます。

 

家族・家庭を大切にする:

人生の基盤である家庭を大切にする気持ちが強く、円満な家庭に恵まれやすい傾向があります。

 

 

 

◇「天禄星」の人の恋愛傾向は?

 

恋愛においても「安定」と「誠実さ」がキーワードです。

 

恋愛イコール結婚の堅実派:

遊びの恋愛は好みません。お付き合いを始めた時点から、結婚を強く意識します。そのため、結婚は早い傾向があります。

 

誠実で安定した関係を求める:

危険な関係や、遊び人と思われる人には近づきません。心から信頼できる相手を理性的に見極めるため、恋に落ちるまでには時間がかかります。

 

受身だが独占欲が強い:

自分から積極的にアプローチするのは苦手で、相手からのアプローチを待つことが多いです。しかし、一度心を開くと、相手には自分だけを見ていてほしいという気持ちが強い傾向にあります。

 

 

 

◇「天禄星」の人の仕事運・向いている仕事は?

 

「経験」「技術」「安定」を活かせる仕事が適職です。

 

技術や経験を要する専門職:

コツコツと積み上げた知識や技術が活きる、医療関係、研究職、職人、会計士、公務員など。

 

安定を求める仕事:

変化が少なく、地道な作業を要する事務職、農業、長く続く伝統的な仕事など。

 

アドバイザー・助言者:

知識と経験に基づいた冷静な判断力があるため、コンサルタントやアドバイザーとしても頼りにされます。

 

 

 

◇人生における「天禄星」の影響(場所別)

 

天禄星が人体図のどこにあるかで、その性質が現れる人生の時期が変わります。

 

 

◎初年期(0歳~22歳頃)

落ち着きがあり、大人びた子どもです。無謀な行動をせず、着実に学問や習い事に取り組むでしょう。安定した家庭環境で育つ傾向があります。

 

◎中年期(23~60歳頃)

人生で最大の安定期。仕事で着実に地位を築き、家庭運にも恵まれ、充実した働き盛りを送ります。計画的で大きな失敗がありません。

 

◎晩年期(60歳頃~)

老後も安定した生活。健康や金銭面で不安が少なく、長年の経験や知識を活かして、周りから頼られる存在となります。

 

 

 

◇天禄星が2つある人は?

 

天禄星が2つ以上ある場合、その安定志向が極端に強まります。「用心深さ」が行き過ぎて、新しい変化やチャンスを逃しやすくなる場合があります。「優柔不断」「小心者」と見られることもありますが、これは「絶対に失敗したくない」という強い気持ちの裏返しです。一度決めた道を徹底的に守り抜くことで、揺るぎない人生を築きます。

 

 

天禄星を持つあなたは、「堅実な努力と安定した力で、人生に確かな基盤を築く大黒柱」です。一見地味に見えても、その着実な一歩一歩が、何にも揺るがない安定と信頼を生み出します。急がず、焦らず、一つの道を極めていくことが、あなたの人生を最高の豊かさへと導くでしょう。

 

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